次の世代でも鮪を美味しく食べ続けるために。水産資源の価値を適正に高める漁法で鮪を届ける、ヤマサ𦚰口水産の信念。
大きな鮪です!
6月下旬の某日、nana’s green tea 本社では、鮪の解体ショーが行われていました。
この日用意された鮪は、21.4kgの「天然もち鮪」。
nana’s green tea で一番人気のお食事メニュー<天然鮪とアボカドのとろろどんぶり>に使用されている鮪と同じものです。
この「天然もち鮪」、魚種としては「びんちょう鮪」という魚になります。
それではこの「天然もち鮪」は、何が特徴なのでしょうか?
この日の解体ショーを手がけてくださったのは、和歌山県那智勝浦町にある「ヤマサ𦚰口水産」のみなさま。
nana’s green teaで扱っている鮪はすべて、このヤマサ𦚰口水産より仕入れています。
「もち鮪」とは、「びんちょう鮪」の中から、より品質の良い魚を、ヤマサ𦚰口水産の、職人の確かな目利きの技術で選び抜いたもの。
水揚げされる鮪の中でも、1~2%しか該当しない極上の個体です。
「もち鮪」は、その名前のとおり、「もちもち」とした柔らかな食感が特徴なんですよ。
鮪の解体ショーは、「ツナ娘」としてもご活躍中の𦚰口みづほさんによる解説を交えて進んでいきました。
こちらは、まだ解体前の鮪の頭部です。
上の写真、ちょっとわかりにくいのですが、鮪の頭頂部付近に、小さな穴のような傷があるのが見えますか?
こちらは、「活け締め」という処理をした痕なのだそう。
那智勝浦港で水揚げされる鮪は、この「活け締め」を行なっているのが特徴のひとつです。
(写真左:西アフリカからの研修生・ジャックさん、右:”ツナ娘”𦚰口みづほさん)
水揚げされた際に、ばたばたと暴れる鮪を放っておくと、鮪の体温が60度近くにまで上がってしまい、味わいが悪くなってしまいます。
それを防ぐのが、この「活け締め」の工程。
水揚げ後に「活け締め」や「血抜き」をすることで、鮪の鮮度を保ち、味わいも良くなるんですよ。
そして、那智勝浦港で水揚げされる鮪の、ふたつめの特徴は、「生鮪」であること。
通常、鮪は、船上で一度冷凍して水揚げを行いますが、那智勝浦港の鮪ではその冷凍処理を行いません。
そのぶん、身がとても「もちもち」として、味わいも食感も良くなります。
だんだんと鮪が、お刺身のかたちになってきましたね。
鮪の解体は続けながら、話し手は、ヤマサ𦚰口水産 代表・𦚰口光太郎さまと、nana’s green tea 代表・朽網へ。
鮪について、より深いトークセッションが続きます。
(写真左:nana’s green tea代表 朽網、右:ヤマサ𦚰口水産代表 𦚰口さん)
nana’s green teaの人気メニュー<天然鮪とアボカドのとろろどんぶり>は、創業当時から変わらず続いている商品のひとつ。
朽網が20年前に初めて𦚰口さんにお会いした際に語った「日本の食材を使って、世界を見据えた勝負をしたい」といった想いに𦚰口さんも共感し、ともにお仕事をすることに至ったのだそう。
「鮪や寿司といった文化も世界に通用するものだから、同じ志を持つ同志だと思った」と、𦚰口さん。
20年来のお取引のもと、和気藹々とした雰囲気でお話が続いていきます。
「漁業をやる上で、一番大事なことは、その魚の価値を落とすことなく、適正に、上げること」。
トークセッションの中で、𦚰口さんはそんなことをおっしゃいました。
那智勝浦港は、「延縄(はえなわ)漁法」で獲られた鮪しか水揚げされない、世界でもとても珍しい漁港。
「延縄漁法」は、古くからある漁法で、釣り針をつけた縄を沈めて魚を釣る方法です。
縄を沈める深さで釣りたい魚種を的確に絞ることができ、また網で一気に魚を獲るといった漁法ではないため、必要以上の量を捕獲することがありません。
𦚰口さんは、そんな延縄漁法を、「世界一鮪にとって優しい漁法であり、高品質な鮪を捕獲する漁法」だと言います。
一回の漁でたくさんの鮪を捕り、一度に大きな利益を上げることもできるけれど、それでは鮪本来の体の大きさや漁法の関係で、どうしても魚体に傷がつき、品質も、価値も落ちてしまう。
そんなことを続けていると、将来、鮪という資源自体も減少してしまう上に、魚の価値も徐々に下がっていってしまいます。
和歌山での鮪漁は、日本で一番古いともいわれるほどの長い歴史があります。
そうした古くから続く食文化を、現代でも楽しみつつ、次の世代でも楽しめるように繋げていくことこそが、「鮪」という資源に関わる私たちにとって、大切なことだと考えている、とお話しいただきました。
最後に、鮪の冷凍技術について、ご紹介いただきました。
nana’s green teaのお店に運ばれてくる鮪は、短冊状に切られて冷凍された「もち鮪」。
船上で冷凍して水揚げすると、細胞膜が傷つき、栄養や旨みが逃げてしまうのですが、前述したとおり、那智勝浦で水揚げされる鮪は、船上での冷凍を行いません。
活け締めをして港に運んだあと、ヤマサ𦚰口水産で独自開発した特殊な冷凍技術、過冷却を用いて瞬間冷凍することで、船上で水揚げされた鮪の美味しさをそのまま閉じ込めています。
旬の時期の鮪の美味しさを、鮪のオフシーズンにも楽しむことができますし、那智勝浦港に近い場所・日本国内に限らず、世界中のどこででも味わうことができます。
上の写真は、冷凍鮪を解凍しているところ。
流水や、写真のように水に漬けることで簡単に解凍することができることも、ポイントなのだそう。
解凍に失敗して味を落とすということがなく、誰でも簡単に15分ほどで解凍できます。
(解体ショーで解体された鮪は、このようにお刺身になりました)
「天然もち鮪」を使用したメニューは<天然鮪とアボカドのとろろどんぶり>のほかにも、7月8日より始まる季節限定メニュー<天然もち鮪のねばとろ混ぜご飯>、<天然もち鮪のキムチ納豆のぶっかけどんぶり>がございます。
和歌山県那智勝浦港から届けられる、想いのつまった「天然もち鮪」を、ぜひnana’s green teaでお楽しみください。
天然鮪とアボカドのとろろどんぶり R¥1,380 / S¥1,230
天然もち鮪のねばとろ混ぜご飯 ¥1,480(税込)
天然もち鮪のキムチ納豆ぶっかけどんぶり ¥1,480(税込)
販売期間:2025年7月8日 ~
※なくなり次第終了
「ヤマサ𦚰口水産」
公式HPはこちら・公式Instagram(@wakiguchi_maguro)
各種商品のご購入はヤマサ𦚰口水産の公式オンラインストアから
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