nana's green teaの"顔"をつくる 日本茶の味わいへの探究【nana's tea labo】

 

前回の記事では「売茶 中村(ばいさ なかむら)」についてご紹介しました。

 

 

この「売茶 中村」、通常は日本茶専門店として、日本茶をお出ししたりワークショップを開催したりしている店舗ですが、実はもうひとつの顔があります。

それは「nana's tea labo」。

nana's green teaにて提供する日本茶の、開発の舞台はここなのです!

 

(左から:中村清孝さん、nana's green tea 代表・朽網)

 

中村さんと朽網の出会いは、nana's green teaの立ち上げ前のこと。

コーヒーチェーン店が主流だった23年前、日本茶のカフェを始めるにあたって、知人の紹介によって二人は知り合ったのだそう。

「日本茶のカフェ」がほとんどない中での挑戦で、朽網の熱意に応えてお取引を始めてから以来23年間、nana's green teaの日本茶は中村さんに作り続けていただいています。

中村さんがおっしゃるには「信じられないほど、あっという間の23年だった」。

中村さんとnana's green teaは、23年間ともに、走り続けてきました。

 

(左から:中村清孝さん、中村栄志さん、nana's green tea 代表・朽網)

 

そうした長きにわたるお付き合いの中、2022年に中村さんが「売茶 中村」を開業。

小さな製茶場を併設した店舗、ということをお聞きし、それならばnana's green teaの日本茶を試作できる設備としてお貸しいだたけないか、とご相談したところから「nana's tea labo」はスタートしました。

 

 

摘んできた葉から、日本茶の茶葉を少量で作ることができるため、「売茶 中村」は、日本茶の味わいづくりにとても良い場所です。

少量の茶葉を何度も試作しながら、味わいを整えていき、そしてnana's green teaの各店舗へ、皆さまへとお届けする茶葉を生産する体制に入る。

抹茶・日本茶を取り扱うカフェ「nana's green tea」として、その代表となるような日本茶の味わいを、繊細に作り上げていくことができます。

 

 

「nana's tea labo」として最初に開発にとりかかったのは「宇治煎茶」。

旧型急須で使用していた茶葉は、ティーバッグでも味わいや香りが存分に楽しめるように、細かな茶葉を使用していました。

オリジナルデザイン急須「360KYUSU」を使用していく中では、この茶葉は少し不向き。

急須の中身が見える「360KYUSU」に合わせて、日本茶の茶葉としての形状も生かした「宇治煎茶」の開発を始めました。

 

また「360KYUSU」は、日本茶を現代の生活の中でもより気軽に、美味しく、楽しく味わうためにデザインされています。

nana's green teaの店内で、茶葉から煎れる日本茶を味わうために、「360KYUSU」と新しい「宇治煎茶」の開発は、同時に進められていました。

 

 

「売茶 中村」に伺ったのは2月下旬ごろ。

新しい「宇治煎茶」の開発のなかで、最終段階のテイスティングを行う日に立ち会いました。

 

ここに至るまでには約一年、かかったのだそう。

京都・宇治にある「nana's tea labo(売茶 中村)」にて茶葉を合組・検討し、「nana's tea labo」や、東京・自由が丘にあるnana's green tea本社でテイスティング、そしてまた「nana's tea labo」にて検討・改良……。

これを何度も何度も繰り返し、細かな調整を行なってきた、最終段階がこの日です。

 

そして、こちらで最終テイスティングに合格した茶葉が、現在店舗にて「宇治煎茶(HOT)」としてご提供されています。

 

 

 

完成した「宇治煎茶」は、京都府産を中心に、厳選した茶葉を使用したオリジナルブレンド。

「360KYUSU」にて淹れるために、焙煎を効かせた茶葉を使用しており、少し茶葉が長く、大きめになりました。

お店でご注文いただくと、「360KYUSU」の中で、茶葉がじんわりと開いていくのがご覧いただけます。

味わいは、以前の茶葉よりも、優しくやわらかな風味。

その中で、お茶の旨みがしっかりと感じられるように製茶されています。

 

 

お店でのご提供のほかにも、7月より順次、茶葉の販売も始まります。

nana's green tea各店舗のほか、公式オンラインストアでも販売予定ですので、ぜひ覗いてみてくださいね。

 

 

私たちの手元に届く日本茶がどのような工程を経て作られているのか、日本人でも知らない人は多くいます。

「売茶 中村」では、そんな日本茶の工程を、小さな設備ですべて見ることができる。

 

日本人のみならず海外の方にも、こうして日本茶ができる工程を見ていただく機会に出会うことによって、日本茶のことをもっとよく知り、喜んでいただけると嬉しい、と中村さんはおっしゃっていました。

 

また、こうして日本茶の製茶工程を実際に見て、その手間ひまのかかりかたなどを体感することによって、日本茶の価値とその適正な価格を感じられるかもしれません。

日々、日本茶を皆さまへご提供するnana's green teaも、そういった日本茶の価値向上の一端を担いたいと思っています。

 

 

「nana's tea labo」では、次は一体どんなお茶を開発するのでしょう。

またこちらからお届けする記事をお楽しみに。

「売茶 中村」にもぜひ訪れてみてくださいね。

 

 

 

お店でいただく<宇治煎茶(HOT) ¥500(税込)

茶葉でたのしむ<宇治煎茶(80g)> ¥1,300(税込)

 

 

 

売茶 中村(ばいさ なかむら)

住所:〒611-0021 京都府宇治市宇治蓮華49

電話番号:0774-26-4082

営業時間:12:00 - 18:00

定休日:水・木曜定休 

Instagram:@baisa_nakamura

 

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