緑茶・ウーロン茶・紅茶の違い
お茶のことをもっとよく知る【お茶辞典】。
"茶"にまつわる知識や、日本茶の美味しい入れ方、抹茶のアレンジレシピなど、お茶をさまざまな角度から楽しむ読みものです。
第一回目は、「製法の違いによるお茶の種類」。
私たちの生活にかかせない”お茶”には、緑茶、紅茶、烏龍茶、プーアル茶、ジャスミン茶などなど……たくさんの種類があります。
これらの茶葉がすべて同じ植物の葉から作られていることはご存知ですか?
茶は〈チャノキ〉の葉から作られます。
学名を「カメリアシネンシス」というツバキ科の植物です。
チャノキの新芽を摘んだあと、蒸したり、発酵させたり、揉んだり、乾燥させたり……といった工程を経て、私たちが飲む”お茶”に近づいていきます。
それでは、緑茶や紅茶の違いはどこから生まれるのでしょうか?
それは、茶摘みをした後の「発酵具合」が分かれ道。
発酵させない・不発酵のものが「緑茶」
半発酵させたものが「烏龍茶」
完全発酵させたものが「紅茶」
後発酵させたものが「プーアル茶」
になります。
日本茶に比べるとプーアル茶はとても濃く赤い色をしています。
これは、茶葉の発酵具合に比例して茶葉に含まれるカテキンが酸化するためです。
同じ植物の葉から、多彩な味わいが楽しめるのが、お茶の魅力の一つです。
それぞれ個性のあるお茶から、自分の好きなものを探すのも楽しいですね。
【茶葉を作る工程”発酵度合い”の違い】
✓緑茶(煎茶)
茶摘み後、すぐに蒸すことで発酵を防ぎます。
抽出したお茶がきれいな緑色なのは、発酵していないからです。
✓烏龍茶
茶葉を天日にさらし萎れさせ、室(むろ)で発酵をすすめます。
その後、茶葉を撹拌することで葉の周りに傷をつけ、発酵を促進させます。
茶葉の周りが赤褐色となり、中央部が緑色のままの半発酵となります。
✓紅茶
生茶に含まれる水分を約50%取り除き、圧力をかけながら揉んで酸化を促進させます。
さらに、温度・湿度が管理された場所で、茶葉の内部まで酸化発酵を進めます。
✓プーアル茶
煎茶と同じく蒸して酸化発酵を防いだ後に、麹菌などの微生物によって発酵させます。
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